行政書士試験とは

行政書士と宅建をダブル取得する意味あるの?ってテーマから二つの資格を比べてみました。

行政書士宅建ダブル

巷では、行政書士と宅建(宅地建物取引主任者)を同種同等レベルの資格試験と見て、比較する議論やダブル取得を勧めるサイトが多く見受けられます。

そして今回この記事では、行政書士と宅建をダブル取得する意味があるのか?というテーマに終止符を打つべく、行政書士と宅建を比べていきたいと思います。

※この記事はこれから行政書士、宅建を目指している人向けの記事です。

試験の合格率から難易度を比べる

まずは、行政書士と宅建の5年間の合格率を見てみましょう。

行政書士の合格率は6%~10%くらい

年度 受験者数 合格者数 合格率
22年度 70,586 4,662 6.6%
23年度 66,297 5,337 8.0%
24年度 59,948 5,508 9.1%
25年度 55,436 5,597 10.1%
26年度 48,869 4,043 8.2%

行政書士の合格率は6%~10%くらいとなっています。

宅建の合格率は15~17%くらい

年度 受験者数 合格者数 合格点 合格率
22年度 228,214 28,311 36/50 15.2%
23年度 231,596 30,391 36/50 16.1%
24年度 236,350 32,000 33/50 16.7%
25年度 234,586 28,470 33/50 15.3%
26年度 238,343 33,670 32/50 17.5%

宅建の合格率は15%~17%くらいです。

ということは、合格率から一般的に考えれば、宅建より行政書士の試験の方が難易度は高いということになります。

それにしても、受験者数は宅建の方が5倍近く多いんですね。びっくりです。知名度、人気度は宅建の方がメジャーだということでしょう。

また大きな違いとして、行政書士は180点以上獲れば合格という相対評価の試験であり、宅建は毎年受験者の出来によって合格点に変動がある絶対評価の試験になります。(過去10年間で最も高くても36点)

試験内容から難易度を比べる

続きまして、試験の内容を見ていきましょう。

行政書士試験の試験内容

一般財団法人行政書士試験研究センターHP(平成26年度版)を見てみると、試験内容は、行政書士の業務に関し必要な法令等として、

憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題し、法令については、平成26年4月1日現在施行されている法令に関して出題します。

行政書士の業務に関連する一般知識等として、

政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解

試験形式は、5肢択一式問題、多肢選択式問題、記述式問題から構成されていて、全60問、3時間の試験です。

受験料は7,000円。試験時期は、例年通りなら11月の第2日曜になります。

宅建の試験内容

一般財団法人不動産適正取引推進機構のHPを見てみると、試験内容は、

宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれています。
試験の内容は、おおむね次のとおりです。
1 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
2 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
3 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
4 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
5 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
6 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
7 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

となっています。

法令で羅列すると、「民法」「建物区分所有法」「不動産登記法」「借地借家法等」「都市計画法」「建築基準法」「国土利用計画法」「農地法」「土地区画整理法」「宅地造成等規制法等」「宅地建物取引業者、宅地建物取引主任者」「営業保証金、保証協会」「業務上の規制」「監督処分、罰則等」「税法」「価格の評定」「需給等」「土地建物等」になります。

試験形式は、4肢択一問題のみで構成されていて、全50問、2時間の試験です。

受験料は7,000円。試験時期は例年通りなら10月の第3日曜になります。

総合的にみて難易度が高いのは行政書士試験

一見、取り扱う法令だけを見ると、宅建の方がボリュームがあるように感じられますが、行政書士試験でも「借地借家法等」「都市計画法」「土地区画整理法」などに関連する問題はシレッと平気で出題されます。(※その問題が合否に関係あるかは別として)

また、深いところの知識まで聞かれるのは、行政書士試験のほうが多いでしょう。(宅建は過去問中心の勉強だけでも合格出来る?なんて言われてます…決してそんなことはないとも思いますが…)

試験構成も宅建が択一問題だけなのに対し、行政書士は記述の問題もあります。(記述の問題が20点×3問=60点とそこそこの比重)

つまり、これらを総合的に判断すると宅建より行政書士のほうが試験は難しいということになります。

それぞれの資格の勉強方法について

勉強方法ですが、どちらの試験も1年に1回しかありませんから勉強計画、勉強方法はしっかりと確立させる必要があると思います。

行政書士試験の勉強方法

行政書士試験に関しては経験上から言いますと、行政法と民法が柱となる試験です。あとは憲法、そして足切りのある一般知識といった感じ。

正直、商法はある程度捨てても合格できる資格試験だと思います。(あくまでも私の経験上の話です)

すべての科目をマスターする気持ちや、過去問のすべてのレベルに対処しようとすると路頭を彷徨うことになりかねないのが行政書士試験です。(それくらい量も知識も広範囲に問われる試験だという意味です)

しかし合格点はあくまでも6割の180点しっかり”合格”を目指して取り組むことが肝です。決して法律マスターになろうとしてはいけません。

過去問を10年分でも見れば、よく聞かれている部分、レベルというのは見えてくると思います。ボリュームの多い科目、重要度の高い科目を中心に勉強し、基礎をしっかり固めることが本当に大事になってきます。

宅建試験の勉強方法

宅建も過去問だけを暗記するような勉強法では合格することは厳しいでしょう。

必ず過去問を勉強するときは選択肢毎に○か×かを考え、「なぜそうなるのか?」ということを理解していかなければいけません。

言い換えれば”本質的に理解しなければいけない”ということです。

そして宅建でもやはり満点を目指すような勉強は避けるべきだと思います。あくまえも合格点を目指すべきということです。

これらは行政書士試験でも宅建の試験でも一緒なことですね。

ただ特に宅建の場合は、既に不動産で働いている人や仕事をしながら勉強時間を捻出して頑張らなければならないなんて人ばかりでしょうから『いかに隙間時間を活用するか』が大事になってきます。

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電車通勤がある人は朝と帰りの電車の中とか。今通勤時間に何をしてますか?スマホをいじってネットサーフィンやアプリゲームをしてるだけじゃないですか?

それを勉強時間に変えるだけでもけっこう勉強時間を捻出できますよね。人によってはそれだけで合計2時間くらい捻出できる人もいるのではないでしょうか。

今はいつでもどこでも学習出来るような通勤講座のような講座も出てきています。スマホやタブレットで効率良く学習できるスタイルですね。

私が受験生の時にこんなのがあったら間違いなく活用してたなぁ~と思います(笑)時代の進化とはホントに素晴らしいものだと思いますね。

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就職、転職にはどっちが有利?

それぞれの勉強方法、そして試験自体は行政書士試験のほうが難易度が高いことはわかりました。

それでは実際の実務として、就職、転職に有利なのはどちらの資格なのでしょうか。

行政書士の求人状況

行政書士は基本的には”独立”向きの資格になります。

世の中の求人広告では、「行政書士資格者求む」という求人は、あまり見られません。

実際、過去に私がハローワークに行ったときにも、相談員の方に、『行政書士の資格を持っていてもあんまり求人はないんだよねぇ。あるとしたら法律系事務所とかかな』と言われました。

確かに調べてみても、求人があるとするならば、法律系事務所の求人か、どこかの企業の総務部等で募集があるかくらいでしょう。

そう考えると就職、転職というよりは、独立や起業といったことを目指す人に適している資格です。

確かに、行政書士には取り扱える業務が数え切れないくらい広範囲だと言われています。

宅建の求人状況

宅建は、行政書士とはむしろ求人の状況が逆だといえそうです。

なぜなら、「不動産の商取引を行う事業者は、必ず事業所内に宅建の有資格者を、5人に1人配置しないといけない」という決まりがあるのです。

この決まりがある限り、不動産業界では、宅建の求人(優遇)は少なからずどこにでもあるでしょう。(不動産の仲介のような事業所は昔から人の出入りが激しい傾向もありますし…)

つまり、宅建はこの資格を持っていたからといって独立や起業に直結する資格ではありませんが、就職や転職に有利になるのは間違いなく行政書士より宅建のほうだということです。(あくまでも不動産業界限定の話かもしれませんが…)

結論 転職や就職なら宅建、独立起業なら行政書士

以上のことをすべて踏まえた上で、行政書士と宅建をダブル取得する意味があるのか?ということですが。

まとめると、

  • 行政書士のほうが宅建より難易度は高い。
  • 行政書士も宅建も法律系の資格であり、似ていることは確か。
  • 就職や転職に関しては不動産業界において宅建のほうが有利。
  • 独立や起業となれば行政書士のほうが適正度は高い。

ということになります。

確かに他の有名な国家資格である社労士や中小企業診断士、ちょっと難易度に差がありすぎる司法書士なんかと比べれば、行政書士と宅建の親和性は高いということは分かりました。

そういう意味では、巷でよく言われている「宅建を受けてから行政書士にチャレンジ」という流れも理解は出来ますが、こんな意見は私からすると、どうにも資格コレクター的な空気を払拭出来ません

同調できないのです。積極的に手を挙げて「意味がないと思います」と言いたい気分です。

なぜなら、資格を取得する先には明確な目的、目標があって然るべきであり、なければ『資格を取得して終わり』になってしまう可能性もあります。

そんな人は試験勉強にも挫折しやすいでしょう。退屈な作業である勉強が目的になってしまって、モチベーションが続かないからです。

だからこそ資格を取得した後の目的、目標は明確にするべきです。

しかし、これは言い換えれば、目的や目標が明確になっていれば、行政書士と宅建をダブル取得することにも意味があるということでもあります。

例えば、「行政書士として独立して開業して、自分が取り扱いたい業務の分野の中でも幅広い顧客のニーズに対応するためには宅建も必要だ」とか考えている人にとっては、ダブル取得することは、むしろ必須になってくるでしょう。

ん…?ということは。。

行政書士と宅建をダブル取得する意味はあるってことか?

いや、ちょっと違いますね!

「明確な目的や目標があるならば、行政書士と宅建をダブル取得する意味はある」

ということです!

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